CB1100の息つき・失火対策としてパルスジェネレーターを交換しました
私のCB1100は新車登録から約10年が経過しました。
走行距離を重ねても大きなトラブルはありませんでしたが、以前から気になる症状がありました。
- 2000〜2500rpm付近で息つきを感じる
- 一瞬失火したような違和感
- アクセルを一定に開けていてもギクシャクすることがある
症状は頻繁に発生するわけではありませんが、ツーリング中でも気になる場面があり、原因を探ることにしました。
インターネットでCB1100オーナーの整備記録を調べると、同様の症状でパルスジェネレーターを交換して改善したという事例が数多く紹介されています。
また、私のCB1100も10年が経過していることから、故障する前の予防整備という意味も込めて交換を行うことにしました。
今回交換した理由
- 息つき・失火のような症状があった
- 新車から約10年経過していた
- CB1100では交換事例が比較的多い部品だった
- 予防整備も兼ねて交換することにした
パルスジェネレーターとは?
パルスジェネレーターは、クランクシャフトの回転位置を検出し、その信号をECUへ送る重要なセンサーです。
ECUはその信号をもとに点火時期や燃料噴射のタイミングを制御しています。
そのため、この部品が正常に機能しなくなると、
- 始動不良
- 息つき
- 失火
- エンスト
- アイドリング不調
などの症状につながることがあります。
もちろん、これらの症状が必ずパルスジェネレーターだけで発生するわけではありません。
イグニッションコイルやスパークプラグ、燃料系、ECUの燃調など、他にも原因は考えられます。
しかし、CB1100ではパルスジェネレーターの交換事例が多いことから、まずはこの部品を交換して様子を見ることにしました。

こちらが用意したパルスジェネレーターとガスケットです。
当方の2015年式のパルスジェネレーターの純正品番は30300-MGC-003でした。
交換作業開始
パルスジェネレーターはエンジン左側のカバー内部に取り付けられています。
まずは作業前の状態です。

私のCB1100にはエンジンガードを装着しています。
しかし、このままではパルスジェネレーターカバーが外せないため、最初にエンジンガードを取り外します。

エンジンガードを取り外すことで、カバー固定ボルトへ工具が入りやすくなりました。
パルスジェネレーターカバーを取り外す
カバーは二面幅8mmのボルト6本で固定されています。

ラチェットハンドルと8mmソケットを使えば、スムーズに取り外すことができました。
私の車両ではボルトの固着もなく、比較的簡単に緩めることができました。

取り外したボルトを並べて確認すると、6本とも同じ長さでした。
そのため、組み付け時に「どこのボルトだったかな?」と悩む心配はありません。
ワンポイント
ネジ山に汚れや古いオイルが付着している場合は、軽く清掃してから取り付けると締め付けもスムーズになります。
傷を付けずにカバーを取り外す方法
ネット上ではスクレーパーやマイナスドライバーを合わせ面へ差し込み、軽く叩いてカバーを取り外している記事をよく見掛けます。
しかし私は、できるだけエンジンケースへ傷を付けたくないので他の方法で外しました。
そこで、L型六角レンチをサービスホールへ差し込み、テコの原理を利用して取り外しました。

この方法なら合わせ面へ工具を差し込まないため、ケースに傷を付ける心配がほとんどありません。
実際に「パキッ」とガスケットが剥がれる感触とともに、無理なくカバーを取り外すことができました。
今回やってみて感じたこと
CB1100のエンジンケースは見える部分でもあります。
長くきれいな状態を保ちたい方は、合わせ面を傷付けない方法で作業することをおすすめします。
パルスジェネレーターカバーを取り外した状態
カバーを取り外すと、パルスジェネレーターとローターが姿を現します。
普段は見ることのない部分ですが、CB1100の点火制御を支える重要な部品がここに収められています。
ここで最初に行うのが、接合面の確認です。

カバーを取り外すと、接合面には古い液体ガスケットが残っています。
CB1100はこの部分を液体ガスケットでシールしているため、取り外すたびに古いガスケットを除去する必要があります。
ここが重要なポイント
古いガスケットが残ったまま組み付けると密着不良となり、内部への水やほこり等の侵入の原因になることがあります。
この工程は時間を掛けても丁寧に行うことをおすすめします。
古い液体ガスケットを除去する
接合面には液体ガスケットのカスがしっかり残っています。
私はスクレーパーを使い、古いガスケットを丁寧に取り除きます。

力任せに削るのではなく、少しずつ剥がしていくイメージです。
アルミ製のエンジンケースは比較的柔らかいため、接合面へ深い傷を付けないよう慎重に作業しました。
最後はパーツクリーナーで脱脂しておくと、新しく組み付ける際の密着性も向上します。
パルスジェネレーター本体を取り外す
接合面の清掃が終わったら、いよいよパルスジェネレーター本体を取り外します。

パルスジェネレーターはカバー側へ取り付けられており、二面幅10mmのボルト2本で固定されています。
固定ボルトを取り外すだけなので、交換自体は難しい作業ではありません。
取り外す際は配線を無理に引っ張らず、元の取り回しも確認しながら進めました。
使用工具
- 10mmソケット
- ラチェットハンドル
配線のカプラーを取り外す
パルスジェネレーター本体を取り外すためには、配線も車体側から切り離す必要があります。
カプラーは車体右側のサイドカバー内にあります。

まずは右側のサイドカバーを取り外します。
すると奥に赤いカプラーが見えてきます。

この赤い2極カプラーがパルスジェネレーターのカプラーです。
ロックを押しながら慎重に取り外すことで、車体側と切り離すことができます。
注意点
- 配線ではなくカプラー本体を持って外す
- 無理に引っ張らない
- ロックを押しながら取り外す
この部分はサービスマニュアルだけでは少し分かりにくい場所なので、写真で確認しておくと安心です。
CB1300用ガスケットを使用しました
今回の交換で私が少し工夫したのが、パルスジェネレーターカバーのシール方法です。
CB1100のサービスマニュアルでは、この部分は液体ガスケットを塗布して組み付けるよう指示されています。
しかし私は、CB1300用として設定されているガスケットを使用しました。
純正品番11396-MAZ-000です。

液体ガスケットでも問題ありませんが、次回メンテナンス時に古い液体ガスケットを除去する手間を減らしたいと考えたためです。
実際にガスケットを合わせてみると、形状は同一でした。

外周の形状だけでなく、ボルト穴・ノックピンの位置も問題なく一致しました。
私の車両では違和感なく取り付けることができました。
注意
この記事は私の実体験を紹介するものです。
CB1100のメーカー指定は液体ガスケットです。
同じ方法を行う場合は、ご自身の判断と責任で作業してください。
新品パルスジェネレーターを取り付ける
接合面の清掃が終わったら、新しいパルスジェネレーターを取り付けます。
取り付けは基本的に取り外しと逆の手順です。
まずはパルスジェネレーター本体をカバーへ取り付け、二面幅10mmのボルト2本で固定します。
ボルトを締め付けたら、配線の取り回しを確認しながら元の状態へ戻していきます。


続いて、CB1300用ガスケットを所定の位置へセットし、カバーをエンジンへ取り付けます。
ノックピンの位置を合わせることで、ガスケットも自然に正しい位置へ収まりました。
組み付け時のポイント
- ガスケットの位置を確認する
- 配線を挟み込まない
- ノックピンへ正しく合わせる
- ボルトは均等に締め付ける
配線を元通りに戻す
カバーを取り付けたら、パルスジェネレーターの配線を元のルートへ戻します。

今回は配線通しを使い、スイングアームのピボットシャフトとフレームの間を通して、右側サイドカバー付近まで引き込みました。
狭い場所なので、手だけでは少し苦労しますが、配線通しを使うことでスムーズに作業できます。
最後に赤いカプラーへ接続し、配線の取り回しを確認します。
配線がエンジンやエキゾースト、スイングアームへ干渉していないか、必ず確認しましょう。
サイドカバーとエンジンガードを元通りに取り付ければ、交換作業は完了です。
交換後のエンジン始動

すべての組み付けが終わったところで、エンジンを始動しました。
セルを回すと、エンジンは普段と変わらずスムーズに始動。
メーター内の警告灯も点灯することなく、アイドリングも安定しています。
まずは正常に交換できたことを確認し、一安心です。
交換後に確認した項目
- エンジン始動
- 警告灯の点灯有無
- アイドリング
- 配線の干渉
試走してみた結果
交換後は近所を試走し、以前から気になっていた息つきや失火のような症状を確認しました。
エンジンはスムーズに回り、交換前と比べると安心感は増したように感じました。
しかし、完全に症状がなくなったかというと、正直なところ「劇的な変化」とまでは言えませんでした。
パルスジェネレーターは10年経過したことによる予防整備として交換したため、交換したこと自体には満足しています。
ただ、以前感じていた2000〜2500rpm付近の違和感については、完全には解消していませんでした。
その後、原因はECUにもありました
パルスジェネレーター交換後もしばらく乗り続けましたが、息つきや低回転域の違和感は少し残っていました。
そこで次に行ったのが、MotoJPでのECU書き換えです。
実際にECUチューンを行ったところ、長年気になっていたフィーリングは大きく改善し、アクセル操作に対する反応や低回転域の扱いやすさも向上しました。
私の場合、不調の原因はパルスジェネレーターだけではなく、ECUの燃料制御も関係していたようです。
関連記事
ECUチューンについては、実際にMotoJPで施工したECUの取り付けや走行レビューを別記事で詳しく紹介しています。
パルスジェネレーター交換後の変化も含めてまとめていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
まとめ
今回のパルスジェネレーター交換は、息つきや失火のような症状を改善したいという思いと、新車から10年が経過したことによる予防整備を兼ねて実施しました。
作業自体は特殊工具もほとんど必要なく、DIY整備に慣れている方であれば十分挑戦できる内容だと思います。
一方で、液体ガスケットの除去や接合面の清掃は時間が掛かるため、焦らず丁寧に作業することが大切です。
今回私は、次回のメンテナンス性も考えてCB1300用ガスケットを使用しましたが、これはあくまでも私自身の判断によるものです。
メーカー指定の方法は液体ガスケットによる組み付けですので、整備を行う際はサービスマニュアルを参考にしながら、ご自身の責任で作業してください。
CB1100は発売から年月が経ち、10年以上経過した車両も増えてきました。
長く安心して乗り続けるためには、故障してから修理するだけでなく、今回のような予防整備も大切だと改めて感じています。
これからも愛車CB1100と長く付き合っていくために、メンテナンスの様子や実際に試して良かったことを、この「CB1100と共に」で発信していきたいと思います。

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