前回に引き続き、CD125Tベンリィのレストアです。
今回は、ステムベアリング交換の続きになります。
前回の記事はこちらです。
回顧録 CD125Tレストア その⑫|ステムベアリングのガタを発見・分解点検
前回はステム周りを分解して、ベアリングやレースの状態を確認しました。
長年の使用でグリスがほとんど切れているうえ、ボールやレースにもサビや腐食が見られたため、今回は関連する部品をまとめて交換することにしました。
それでは、いよいよ新品部品の組み付けに入ります。
ステアリングステムに新品のレースを組み付け

まずはステアリングステムにワッシャとダストシールを取り付け、その上からコーンレースを取り付けます。
ステムは下に向かってテーパー状に太くなっているので、コーンレースは途中までは手で入っていきます。
そして、ここから少し工夫が必要になります。
塩ビ製の異径ジョイントを工具代わりに

ここで登場するのが、倉庫に転がっていた水道配管用の塩ビ製異径ジョイントです。
これが偶然にもコーンレースにちょうどいいサイズだったので、工具代わりに使うことにしました。
コーンレースに塩ビ製のジョイントを当てて、プラスチックハンマーで少しずつ打ち込んでいきます。
専用工具ではありませんが、レースに均等に力を加えられるように注意しながら作業しました。
フレーム側のボールレースを交換

続いて、フレーム側のトップのボールレースを打ち込んでいきます。
まずは位置を確認しながら、プラスチックハンマーで軽く叩いて入れていきます。

ある程度入ったところで、今度はソケットのコマを利用して、さらに奥まで打ち込んでいきます。
レースの外周に均等に力がかかるよう、慎重に作業します。
ボトム側のレースも交換

ボトム側も同じ要領で作業します。
まずはプラスチックハンマーで軽く叩き込み、レースを正しい位置に入れていきます。

そしてトップ側と同じようにソケットのコマをレースに当てて、奥までしっかりと打ち込みます。
ここで大切なのは、レースを斜めに入れないことです。
無理に一部分だけを叩くのではなく、できるだけ均等に力を加えながら、まっすぐ入っていることを確認しながら作業しました。
レースをまっすぐ圧入する

最後に、フレームへ打ち込んだコーンレースがまっすぐ圧入されるように、もうひと工夫します。
両切りの長いボルトに角型の座金を取り付け、上下には古いコーンレースを当てます。
そしてナットを締め込んで、上下からじわじわとレースを押し込んでいきました。
ハンマーで直接叩き続けるよりも、レースをできるだけ平行に保ちながら圧入できるように工夫した方法です。
これでトップ側とボトム側のコーンレースが、きれいに平行になったはずです(笑)
次はいよいよステムを組み付け
これで新品のレースを組み付けるところまで完了しました。
次はいよいよボールベアリングを入れて、ステアリングステムをフレームへ組み付けていきます。
ステムベアリングの交換も、いよいよ終盤です。
長くなってしまったので、続きは次回に……。
つづく。
作業についての注意
ステムベアリングのレースは、正しい位置・向きでまっすぐ圧入する必要があります。
今回の記事では、手元にあった塩ビ製ジョイントやソケット、長ボルトなどを利用していますが、これらはあくまで私自身が作業した際の方法です。
部品を傷めたり、レースが斜めに入った状態で無理に打ち込んだりすると、正常に組み付けられないだけでなく、ステアリングの動作に影響する可能性があります。
ステムベアリングは操縦安定性に関わる重要な部分です。専用工具や作業に必要な知識がない場合は、無理に作業せず、バイクショップなどの専門業者へ依頼することをおすすめします。
この記事は、CD125Tをレストアした際の個人的な作業記録としてご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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